結び松

結び松
結び松
結び松 前部分
結び松 前部分
結び松
結び松

八千種の 花は移ろふ 常盤なる 松のさ枝を われは結ばな
大伴家持(巻20-4501)


さまざまに美しい花は衰えてゆきます。常緑の松の枝に永遠の願いをこめて、私はそれを結びましょう。

松は古代から神秘的な力を持ち、神が宿る樹木として神聖化されてきました。一年中、濃い緑の葉を絶やさないことから、常磐木として長寿、吉祥の象徴でもあります。そんな松の枝を結ぶことにはどのような意味があるのでしょうか。
そもそも、草の葉や枝を結ぶという行為には、その人間の命、魂を結び込めるという古代信仰があったようです。松という霊力のある枝を結ぶことによって、切実な願いや誓いが成就することを自分の魂を込めて祈り、そのしるしとしたのです。

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