珠衣「わたのそこ」+名古屋帯「天の火」
きものは深い海の「碧」の世界を表現したものです。
帯「天の火」は万葉歌をテーマにしたもので、一見、何の柄なのか解りませんが、歌の内容を理解するとストンと腑に落ちる面白さがあります。とりよろふはそういう意匠を大切にしています。炎は歌人のやりきれぬ激しい感情を表しますが、それを鎮める何か救いとなるものはないかしらと、あれこれきものや小物を考える楽しさがある帯です。
ここでは水のイメージで火を抑えてみました。きものの深い碧に炎の弁柄や緋色が良く映えます。
天の火
天の火 天の火 前部分(関東巻) 天の火 前部分(関西巻) 君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも狭野弟上娘子(巻15-3724)あなたの行く長い道のりをた…
海の底(わたのそこ)
海の底 「わたのそこ」は「沖」、「奥」に掛る枕詞です。深海の底にわずかな光が届いた、深い「碧」の世界を表現しました。
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