相生の松
「相生の松」は、黒松(雄松)と赤松(雌松)が1つの根から生え出た松のことで、高砂市の高砂神社にあるものが有名です。格別の神木とされ、縁結びや夫婦和合、長寿の象徴として尊ばれています。
能の「高砂」は「相生の松」をモチーフにつくられたもので、その謡曲はかつて結婚式での定番の歌でした。
文様では「松に帆」や「松葉に箒、熊手」で高砂を表します。なぜ「箒、熊手」かというと、高砂に登場する老夫婦も持ち物で、おばあさんは箒を持ち、おじいさんは熊手を手にしているからです。
『おまえ百までわしゃ九十九まで。共に白髪の生えるまで』と謡われますが、これは熊手を(九十九まで)に掛け、寿福のを掻き集める道具を意味し、箒を(掃ハク=百)ともじって、厄を祓い福を招き寄せることを表します。
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