珠衣の さゐさゐしづみ 家の妹に 物言はず来にて 思ひかねつも柿本人麻呂(巻4-503)美しい絹の衣がさやさやとしなだれるように心も沈み、家の妻に言葉もかけず出てきてしまったので、思慕に堪えられないことだよ
─ 珠衣(たまきぬ)─ それは珠のように美しい絹の衣のこととりよろふの独特の染めにより、複雑な光彩をもつ、まさに珠のような小紋をつくりました。