雨模様
春雨の 止まず降る降る わが恋ふる 人の目すらを 相見せなくに
作者不詳(10-1932)
春雨が絶えまなく降り降りして、私の恋しい人にも逢わせないものを
万葉集にはたくさんの雨の歌があります。
この歌の雨はいつまでも降る続いて恋しい人に逢わせてくれない疎まし春雨です。しかし、「・・ふるふるわがこふる・・」という「ふる」の繰り返しにはどこか楽しげな気持ちが隠れているようにも思われます。もう笑っちゃうくらい雨に呆れているのかもしれませんね。
雨雲の層を繊細な色の横ぼかしで表現し、雨の雫をリズミカルに多めに配置しました。
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