生命の樹-サエーナ樹
サエーナ樹はペルシャで古代から信仰されていたゾロアスター教に出てくる聖樹です。
世界は最高神アフラ・マズダーによって造られたとされますが、まず、天空ができ、次に海、大地と造られ世界は3分割されたといいます。やがてこの海の中央から、世界最初にして、すべての植物の母とされる「サエーナ樹」がそびえ立つようになりました。
この木にはすべての種類の薬草の種が稔っていたため、「あらゆる癒しの木」または「百種樹」と呼ばれています。
この木に棲むのが霊鳥、サエーナ鳥(シームルグとも呼ばれる)で、サエーナ樹の種を食べたため長寿を誇っていました。サエーナ鳥はあらゆる鳥の長です。サエーナ鳥が羽ばたくと、これらの薬草の種が飛散し、それらが落花した海は生命力に満ちあふれ、あらゆる種類の植物が生えました。
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