連珠
珠を円状に並べたような文様を「連珠文」といい、正倉院の宝物にもよく見られます。連珠文はペルシャ起源のもので、イーラーン系美術のトレードマークとも言えるものです。
さて、ササン朝の王冠には真珠がずらっと付けられたものがありますが、実は真珠は大王の栄光「フワルナフ=あらゆるものを生みだす原動力」と密接に関係があるとされ、もっとも神聖な宝玉として尊ばれました。連珠文はその真珠の首飾りを意匠化したものと言われています。
正倉院にたどり着いた連珠文には、おそらく当時の万葉人も知らなかったであろう深い深い意味あいがひそんでいたのです。
珠を線状に配しました。地紋の横段を友禅して染めました。大変凝った付下げです。
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