月愛珠

月愛珠
月愛珠

日本では「孫悟空」でおなじみの玄奘三蔵(三蔵法師)は、唐の時代に実際に陸路での長い旅をしたのちインドにたどり着き、多くの経典(お経)や仏像を唐に持ち帰りました。その旅のことを記したものが『大唐西域記』で、のちに『西遊記』の元になりました。その本に出てくる伝説の珠玉が『月愛珠』です。

シンガラ国(今のセイロン島、スリランカ)のナーリケーラ州の住人から聞かされた話の中に登場し、その説明には「月光が凝結したもので、月光に照らされるときだけ輝き、冷たい湿気が滲みだすという美しい珠」とあります。月に関わる宝石ということで想像をかき立てる珠です。

丸を円状に繋ぐ「連珠文」がありますが、その丸は真珠を表すのもであり、真珠もまた月に通ずる珠です。円状ではなく縦に繋いでそれぞれを月の満ち欠けによってデザインし、月愛珠を表現しました。

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