梅に月

万葉表記:梅、宇米、烏梅、汗米、宇梅、有米、干梅

久方の 月夜を清み 梅の花 心開けて わが思へる君
紀郎女(8-1661)

空遠くまで輝く月夜が清らかなので、夜開く梅の花のように心も晴れ晴れと、私がお慕いするあなたよ

日本の古典文学研究者で、万葉集研究の第一人者でいらっしゃる中西進先生の好きな歌です。私も先生からこの歌を教えていただき、大好きになりました。くちずさむだけですがすがしい気持ちになります。

梅は西暦650~700年頃、日本に渡来しました。まさに、万葉人が生きた時代です。激動の時代、梅は、唐から様々な新しい文化が伝来する中の一つでした。梅は当時の文化人の間で流行になり万葉集には萩の142首に次ぐ122首が載せられています。

梅には「好文木」という異名があります。中国において文学が盛んなときは、梅は花の色、匂いがいっそう深くなり、文学が廃すると色合いも匂いも悪くなるといわれたことによります。いつも綺麗に咲いてくれる世の中であってほしいですね。

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